今回の記事はiPadPro9.7ユーザーの筆者が、今買い替えるならどのiPadなのか?を、古いiPadPro9.7と比較検討した記事です。同じ時期のiPadをお持ちの方の買い替えの参考になればと思います。
新型iPadProの発売も発表されてiPadAir4それとも新型iPadProどっち?ということで、古いiPadからの買い替えが気になり出した方も多いのではないでしょうか?
iPadProを買うべきかiPadAir4を買うべきか?悩んでいるんです。
はい。私も悩みました。比較しました。そして買い換えました。比較する部分は個々人で違うとは思いますが、参考になればと思います。
iPadOS14を入れたら、アプリによって落ちるように
それは不具合なのか?それとも性能的限界なのか?
(この記事は2020年10月に書いております。2021年12月現在で情報を更新しています。)
筆者は、iPadPro9.7(2016年発売モデル)を2020年10月当時、現役で使用していました。私の使い方では、アプリ落ちなども頻発するようになり、買い替えを検討することになりました。
私のiPad歴
過去、iPadは「iPad2」、「iPadAir」、そして「iPadPro9.7」と購入。
このiPadPro9.7は購入から4年現役で私のiPad歴の中では現役使用最長モデルとなります。
「iPad2」は買って1年後には使用してませんでした。動きも遅くとにかく「重い・・」。
「iPadAir」が出た時は「軽い!」ということで飛びつき本当にガチで使った初めてのiPadになりました。このiPadAirは2年使用した後、「ApplePencilが使いたい!」という事で、「iPadPro9.7」に買い替えました。買い替え後も1・2年は、iPadAirも検索や軽い作業でサブ機として使用していました。ですが、2018年も過ぎるとさすがに動きが鈍くなったので、ほぼ使用しなくなりました。
4年以上も現役としてフルに使ったのはこの「iPadPro9.7」が初めてです。それだけiPadProは高性能で満足度も高いタブレットでした。
タブレットなのでパソコンのように長くは使えない・・と思ってはいましたが、もう少し我慢して、2021年のiPadProで買い換えかな・・っと思っていたんですが・・。
どうにも2020年の冬を越せそうになくなりました。
あと、半年は使って次のiPadProを狙っていたのに・・
iPadOS14を入れたら、メモリー不足感が出てきた
iPadOS14を入れた後から、メモリー不足感が多発しだしました。
夏頃から、ブログを作成するようになり、あれだけ使いまくっていたiPadよりもMacを使っている時間の方が長くなってきました。
それでも、「雑誌を読んだり」ちょっとした「動画をみたり」、「レシピを眺めたり」というのはやはりiPadProの方が手軽です。
また、ブログに使う写真の編集加工も、パソコンでマウスをつかって修正するより、ApplePencilを使ってiPadProで作業する方が手軽に行えます。
ということで、MacとiPadProを同時に使うことが増えてきたのですが、何かiPadProの動きがおかしい。頻繁に固まり、エラーが多発するのです。
アプリでいうと、AppleArcadeのゲームや画像編集系のアプリ。どちらも性能を求めるものといえば求めるものですが、うまく動かない。
最新機能が使えない 空間オーディオ非対応
そして買い替えを決めるトドメを刺したのが、AirPodsProの空間オーディオも体感できない。設定画面にiPhone11Proなどは空間オーディオの項目が出てきますが、iPadPro9.7には出てこないのです。
Appleのサイトで確認すると空間オーディオを体感することが出来るのは、以下の製品。
空間オーディオ対応機種 | |
iPadPro12.9(3rd)以降 | iPhone7以降のiPhone |
iPadPro11(1st)以降 | |
iPadAir(3rd)以降 | |
iPad(6th)以降 | |
iPad mini (5th)以降 |
最初はBluetoothの規格が原因か?と思いましたが、iPad6もiPadPro9.7も同じBluetooth4.2。現行のiPad8thもBluetooth4.2なので、それが原因ではないようです。
iPadOS14には上げられるけど、もうフル機能では使えない・・。最新機能は一通り使ってみたい私にはがっかりな結果でした。
iPadPro9.7のスペック
iPadPro9.7のスペックはというと、
チップはA9X
チップはA9Xチップ。タブレット用とはいえ6世代前。その当時のiPhoneはiPhone6Sです。iPadはiPhoneのようには毎年新型を出すわけではないのでiPadProとしては4世代前ですが、時間はたっていたんですね。その間に私は、iPhoneは2回も買い換えています。
内蔵メモリは2GB
内蔵メモリも2GB。今のiPadProは6GBです。iPhone12 Proも6GBですから、メモリが足りていません。iPadAir4は4GB。あの現在一番スペックの低いiPad8すら3GBです。いえいえ1つ前のiPad7ですら3GBです。アプリが・・落ちても仕方がない・・。
2020年秋以降は、最低3GB以上の内蔵メモリーがないとアプリなどが落ちだします。
僕のiPhone8も最近ゲームが落ちるんです。買い替え時なのかな?
OS 14以降は内蔵メモリが3GB以上のモデルでないと、厳しい模様です。同じ時のiPhone8plusの方はメモリが3GBなのですが、そういう不満がないとおっしゃっていました。
ディスプレイはRetina。TrueTone付き。
液晶ディスプレイはRetinaディスプレイ、iPad8よりもちょっと良くてTrueToneも付いていますが、(最新のiPad9はTrueToneに対応しましたが、いまだに液晶とガラスの間に隙間がありiPad9.7以下のディスプレイです)
有機ELには負けますが、今のiPadProやiPadAir4はLiquid Retina ディスプレイです。その上、今のiPadProはリフレッシュレートが2倍速い120です。
スピーカーは4つ
スピーカーは4つ付いているので、音の質に不満はありません。
Youtubeを見たり、その他動画を見たり、音楽を聴いたりするのには問題はなさそうですね。
この点は、いまだに無印iPadもiPadAir4も勝てません。
通信関連が古い
Bluetoothが4.2で現在の5.0はもちろん入っていません。Wifi子機もacなので、この辺りはiPad8や最新のiPad9と同じです。
Air4や ProにはBluetooth5.0と次世代のWifi6が付いています。
現行品で買い換えるとしたら?
もちろんのことですが、iPad8を買うことはないです。チップと内蔵メモリ以外は同じか、iPadPro9.7よりかなり下といえます。特にディスプレイがいまだに古い規格でiPadPro9.7以下というのが気に入りません。
iPad Pro11(3rd)とiPadAir4を比較してみる
2020年10月の段階では、iPadPro11(2nd)とiPadAir4を比較してiPadPro11(2nd)を手に入れましたが、現行モデルでの比較で記事を修正させていただきます。
ストレージを比較
iPadPro9.7は128GBのモデルを使っていました。利用しているのは約100GBということで、ケチケチとかしなくても128GBでちょうど足りた状況です。
iPadPro11(2nd)128GBを購入し1年以上経ちましたが、iCloudを利用しているので60GB程度を利用している状況です。十分に余裕があります。
iMacなどをメイン機にしている事と会社利用用に電子手帳がわりとしてiPadmini6も購入したので、家庭内使用がメインとなってダウンロードすることもほとんど無くなった事が128GBで足りている理由かと思います。(使用は毎日大活躍しています)
iPadPro11には128GBのモデルがあります。iPadAir4にはないので256GBモデルということになります。私の現在の使い方だとWiFiモデルで問題はないでしょう。
価格を比較
この2つのWiFiモデルの価格を比べてみましょう。ついでにProの256GBも比較します。
機種 | 容量 | 税込 |
iPadPro11(3rd) | 128GB | 94,800 |
iPadPro11(3rd) | 256GB | 106,800 |
iPadAir(4th) | 256GB | 87,780 |
価格の比較ではiPadAir4(256G)とPro11(128G)では7,020円しか違いません。
256GB同士では、19,020円の違いです。128GB程度しか必要ないという方だと、価格差からPro11(128GB)はアリといった差しかありません。256GB同士でも、このくらいの差なら・・という方も多いのではないでしょうか。
iPad以外にMacなどがあるか?iCloudを使うか?なども一つの目安になります。
Macなどもないし、iCloudも使っていないということですと、大きめを選択することをお勧めします。参考にしているのは、使っているiPhoneの容量と実際に使っている容量。それと同等レベルかそれより大きめを選択するようにアドバイスしています。
また、動画編集する場合は大きいストレージが必要になります。1TB以上あっても問題ないかと思います。最低512GBは必要です。
チップを比較
iPadPro11(2nd)とiPadAir4の時はこれが一番難しいところで皆さんが悩んでいる部分でしたが、iPadPro11(3rd)はM1チップが搭載された為、大きく引き離されました。
機種 | チップ |
iPadPro11(3rd) | MacPCに搭載されている M1チップ |
iPadPro11(2nd) | Neural Engineを搭載した A12Z Bionicチップ |
iPadAir(4th) | Neural Engineを搭載した A14 Bionicチップ |
(2nd)の時はこのチップ差がどんぐりの背比べで、どのiPadにするか悩ませる原因でしたが、M1を乗せてきたiPadPro(3rd)に関しては、文句なしです。悩む必要はありません。
そしてM1を利用したNeural Engineの特徴を活かした新技術がiPadPro11(3rd)には登場しています。
注目の「センターフレーム」
Neural Engine が16コアになり機械学習が早くなったということで注目されていますが、Neural Engine以外の部分がやはりA12Zの方が高性能で勝ちという結果でした。
M1 | A12Z | A14 | |
CPU | 8コア | 8コア | 6コア |
GPU | 8コア | 8コア | 4コア |
Neural Engine | 16コア | 8コア | 16コア |
購入後にA12ZとA14チップについて調べていた所、A12Zの方がプロセッサで約30%、グラフィックスで約65%性能が高いということがわかり、やはりiPadProの方が全て高性能ということがわかりました。
CPUベンチマークスコア(Geekbench)
A12Z | A14 | intel Corei9 | M1 | |
シングルコア | 1118 | 1583 | 1096 | 1687 |
マルチコア | 4657 | 4198 | 6869 | 7433 |
intel Corei9を超えてる・・
LiDARスキャナ
iPadPro | iPadAir4 | |
LiDARスキャナ | ○ | ー |
私自身の使用用途とはズレるのですが、Appleコーナーに来店されるお客様の中には、不動産関係のお客様も最近多く、不動産関連の契約もiPadの中に資料や契約書を一式入れておき、全てiPadで済ませてしまう・・という使い方をしているという方が先日来店されました。
その時には、発想の中にこのLiDARスキャナが浮かばなかったのですが、iPadPro11にはこのLiDARスキャナがついています。
これは間取りなどをチェックしたりするのにも使えます。自動で部屋の大きさや空間を計測することができます。そしてこれは、Air4には載っていません。iPhone12Proには入っています。夜間撮影など主にカメラ機能の向上に影響を及ぼしています。
私自身はあまり映像・写真関連は趣味としていないので、そこは大きく響きません。
TrueDepthカメラ
このカメラがiPadProにだけ搭載されています。これによってポートレートモードやアニ文字やミー文字などのフロントカメラ撮影が可能になります。
売り場で実機を見ると
iPadProの方がやはり良い
ディスプレイの違いが一番気になった
映像編集の趣味はないのですが、動画を観るのは大好きです。
iPadPro11とiPadAir4では画面の明るさが600ニトと500ニトでiPadPro11の方が明るい。iPhone11ProなどiPhoneはもっと明るいので、少しでも明るくて綺麗なディスプレイが見やすくていいです。
そしてリフレッシュレートが120Hzと60Hzでこちらも倍違います。
iPadPro9.7が出た当初、ApplePencilの書き出しのズレというのが私の中ではかなり気になっていました。それはその後のiOSの進化でさほど感じられないほどにはなっていきましたが、やはり、リフレッシュレートが倍というのは羨ましくおもいます。
また、画面スクロールなどの滑らかさも変わります。
スクロール中の画像などの揺らぎも120Hzと60Hzでは随分違います。
実際にiPadPro11を使い始めると、ペン使用時の描き心地は素晴らしく向上しています。
この違いはリフレッシュレート60HzのiPadmini6を購入して使ってみると強く感じました。iPadPro11(2nd)を利用して1年でも体感レベルで良さを感じ取っているようです。
内蔵メモリの差が大きすぎる
内蔵メモリがiPadPro11(2nd)は6GB、iPadAir4は4GB。この差も気になりました。
メモリは複数のアプリを起動したり、作業をすることが多い私の使い方だと影響が大きい部分です。
4GBと6GBでは動きの滑らかさが相当違ってきます。
AdobeのIllustratorが正式にfor iPad版がリリースされ、お試しで使用してみました。
illustratorではiPadPro11の6GBでも、もう少しメモリが欲しいというのが感想です。4GBでも使用出来るとは思いますが、動きを考えるとおすすめしません。明らかにメモリ不足になるでしょう。
iPadPro(3rd)はなんとメモリーが8GBと16GBの2種類。ストレージが512GBまでは8GB。1TBと2TBのモデルは16GBもあります。iPadPro11(2nd)の時点でかくついていたillustratorが安心して使えるようになっています。
まとめ
iPadPro9.7とiPadAir4と比べると、iPadAir4が優っているところが多くて悩みましたが、iPadPro9.7と同じところも多くて、やはり買い換えるとなるとiPadPro。全てが旧型モデルより改善されています。
iPadPro(3rd)価格差から見てもiPadAir4ではなくProを選ぶ方が間違いがないと思います。
iPadPro9.7、内蔵メモリ2GBではアプリが落ちてしまいます。
ゲームは固まってできないものが増えました。
インターネットもWifi6に対応していませんし。
AirPodsProの空間オーディオ機能が使えない。
私の結論:iPadPro11(2nd)を買いました。今なら3rdがオススメ
現行モデルで買い換えるということで、私の結論は「iPadPro11(2nd)」でした。
私は高性能なものが好き。
画面が綺麗なもの、音がいいもの、動きが滑らかなものを好むから。
もし、私が持っている端末がiPadPro12.9(1st)だったら、あと半年待って新型iPadProを購入したかもしれません。なぜならiPadPro12.9(1st)は内蔵メモリが4GBで9.7の2倍だったからです。
今起きているアプリが落ちる、固まるといった現象は起きていません。
買い換えました!iPadPro11(2nd)に
悩んだ結果、新型発表を待つことなく、iPadPro11(2nd)、128GBに買い換えました。
最悪、新型が出た時に下取りに出して買い換えても良いという気持ちで買いました。
仕事に趣味に・・と考えると、ここで我慢して時間を浪費しても仕方がないので。
画面も綺麗だし、動きは滑らかだし・・、やはりいいものは良いです。仕事のテンションが上がりそうです。
半年たって2021年5月新型iPadProが発売することになりました。予想以上の進化に驚きましたが、この半年iPadPro11(2nd)十分に役立ってくれました。購入して満足しています。
まだ、買い替えていない方は是非、魅力的なiPadPro11(3rd)をお勧めします。チップもM1に変わり内蔵メモリも8GBや16GBになりイラストレーターのような重たいアプリもサクサク動くようになります。センターフレームなどカメラの性能も魅力的ですね。
iPadPro9.7の使い道
私は今回iPadPro9.7は買取に出すことにしました。
ですが、正直、まだまだ現役で頑張れる機体です。iPadOS14を入れても、ネット検索や動画を見たりすることには何も問題はないです。動画視聴も、無印iPadシリーズと比べたら、4スピーカーの関係で音もいいです。
液晶は今年でたiPad8thの方がTrueToneもなく下位ですし。
内蔵メモリ2GBなのでゲームとかクリエイター的な使用はちょっと厳しいですが、ノートを取ったり、遊びで絵を描いたりなどは全然問題ありません。
ネット検索も問題ありません。
NumbersやPagesなどで書類を作るのも問題ないです。
無印iPad以下の値段で容量も128GBあるモデルなので、きっと中古市場からライトユーザーの元に行って後数年活躍してくれるかと思います。
Apple製品の良さはこのリセールバリューもいいことですね。
今回、自身の買い替えに絡んで新型iPadシリーズとiPadProなどを比較したことは本当に勉強になりました。ぜひ、参考にしていただければと思います。
最後までお読みくださりありがとうございます。