2021年10月19日午前2時発表のMacBookProに搭載されたM1Proについて、発表会で発表された内容を紹介します。
今回は、2つのプロ用Appleシリコンが発表されました。
その一つM1Proについてです。
プロユーザーのためのAppleシリコン
M1Pro
M1ファミリーの革新的な新しいチップ、M1Pro。
解説はこの人。
Johny Srouji
SVP,Hardware Technologies (ハードウェア・テクノロジー部門 上席役員)
Appleシリコンへの移行は、Macに驚異的なパフォーマンスやカスタムテクノロジー電力効率の徹底した追求をもたらすためです。
M1はまさにそれを実現しました。
私達の最も人気のあるシステムを一変させただけでなく、PCの世界に衝撃を与えました。
M1は非常に多くのお客様を驚かせてきました。
しかしそれ以上のものを必要とするプロのユーザーもいます。そこで彼らのために素晴らしいものを作りたいと考えました。
まさしくそれがM1Proです。
Macのための画期的に新しいチップです。
これまでプロ仕様ノートパソコンを作るためには、電力を大量に消費するCPUとディスクリートGPUを使用してきました。しかし2チップアーキテクチャにはより多くの電力と冷却が必要です。
またCPUとGPUそれぞれにメモリープールがあるため、より遅いインターフェイスでやり取りしてデータをコピーしなければなりません。
今日まで誰もプロ向けシステムにシステムオンチップ設計を採用しませんでした。
そこでM1の画期的なアーキテクチャをスケールアップして
はるかに強力なM1Proというチップを作りこれを実現しました。
まずはチップのファブリックを設計し直してシステムオンチップの増強を可能にし、一方でメモリインターフェイス幅を2倍にしてより速いDRAMを使いました。
これによりM1Proは最大200GB/sのメモリ帯域幅を実現します。M1の3倍近くです。
そしてカスタムパッケージは最大32GBのユニファイドメモリに対応します。
M1 Proのダイは業界をリードする5ナノメートルのプロセステクノロジーを用いて作られ、
337億個もの膨大なトランジスタを搭載しています。
M1の2倍以上です。
これらのトランジスタは更にパフォーマンスを向上させます。
まずは8つの高性能コアと2つの高効率コアからなる10コアCPUで、CPUのパフォーマンスがM1より最大70%速くなります。
グラフィックスにおいてはM1ProはM1より8コア多い16コアのGPUを搭載します。こうしたコアの追加とメモリ帯域幅の増加により、M1 ProのグラフィックスパフォーマンスはM1より最大2倍速くなります。
M1 Proは業界をリードするメディアエンジンを備えこれによって非常に少ない電力でビデオ処理を高速化します。
その能力はProResでより一層発揮されます。ProResはプロのビデオ制作における最も高品質なコーデックの一つです。
ProResの高速化を加えることによりM1 Proはほんの僅かな電力で複数の4Kと8KのProResビデオのストリームを再生できます。これも独自のシリコンを作る重要な利点です。
M1 Proは完全なプロ向けシステムのためにほかにも先進的な技術を導入しています。
例えば複数のディスプレイを動作させるパワフルなエンジンや更なる入出力帯域幅を実現するThunderboltコントローラの追加ほかにもまだまだあります。これがM1 Proです。
M1のアーキテクチャに基づき、M1 ProはAppleシリコンの驚異的なパフォーマンスを全く新しいレベルに引き上げます。
M1 Proはほかのどんなプロ仕様コンピュータとも異なります。しかしわたしたちはAppleシリコンのパフォーマンスを更に進化させたいと考えました。ですから今日はMacのための新しいチップを1つでなく2つ発表します。
(続く)