新たに発表される新モデルに搭載されるWi-Fi 6Eとは何か?
今回はWi-Fi 6Eについて、解説します。
Wi-Fi 6E 概要
Wi-Fi6E は Wi-Fi6に6GHz帯が追加された拡張版
Wi-Fi 6EはWi-Fi6の拡張版で従来のWi-Fi6(2.4GHz帯と5GHz帯)に6GHz帯が追加されたものです。
6GHz帯が追加されたことで、無線通信に使用されるチャンネル数が増え、同時により多くの端末が通信することができるようになります。これにより、端末同士での電波干渉が起こりにくくなり、また待機時間も短縮されるため、より高速で安定した通信が可能になります。
2023年1月時点では、Apple製の端末でWi-Fi 6Eに対応した端末は日本では販売されていませんでしたが、2月3日に発売された新モデル「MacBookPro14/16の各モデルとMac mini」に搭載されました。
また、発売時には日本では6Eに対応していなかった、iPadPro11(4th)とiPadPro12.9(6th)もアップデートで現在はWiFi6Eに対応しています。
噂レベルでは、この秋に発売されるiPhone15も6Eに対応するのではと囁かれています。
日本では2022年9月2日に解禁
Wi-Fi 6Eの規格策定は2020年で、米国や韓国など諸外国で利用がスタートしていました。ですが、日本ではなかなか法整備が進まず、2022年9月2日にやっと利用解禁の総務省令を交付、即日施行しました。同年9月5日にはバッファローから対応機種が発売、少し遅れてNECからも対応機種が発売されました。
これにより、日本でもWi-Fi6Eでの利用環境が整えられました。
国内での Wi-Fi 6E 対応ルータ
国内でのWiFi6E対応ルータ
発売日 | メーカー | 型番 | 予想価格 | |
22/9/5 | バッファロー | WNR-5400XE6 | 22,980円前後 | |
22/9/15 | NEC | Aterm WX11000T12 | 47,000円前後 | |
22/9/15 | NEC | Aterm WX7800T8 | 22,000円前後 |
Wi-Fi 6E とは
Wi-Fi 6Eとは、Wi-Fi 6に6GHz帯の周波数帯が追加された拡張版の規格です。
Wi-Fi(無線ルータ)で使用される無線の周波数帯は、今まで2.4GHz帯と5GHz帯の二つの周波数帯が利用出来ました。
複数の端末が同一の周波数帯を使用すると混信しやすくなります。(電波干渉)
年々Wi-Fiの利用者が拡大した為、6GHz帯が新たに追加されたのです。
使える周波数帯が増えると、通信容量も増えるため、ネットワークも高速かつ安定します。
混雑や干渉が防げます
6Ghz帯に対応したデバイスまだまだ少ない為、混雑もせず、干渉もしません。
ゲームやVR/MRにも最適です。
DFSによる遮断がない
6Ghz帯にはレーダーなどの利用がないため、DFSによる電波遮断が起きません。
屋内利用のみ
6Ghz帯は壁などの遮断物に弱く、遠くには届きません。近距離向きで超高速低遅延な電波です。
WiFi6E搭載で見えてくるもの
今回、Appleは新型MacBookPro14/16および新型Mac miniを発表。
その全モデルにWiFi6Eを搭載。それと同時にM2Pro/M2Max搭載のMacBookPro14/16とM2Pro搭載のMac miniではHDMIでの4K240Hzのビデオ出力にも対応させました。
昨年6月のWWDCでAppleはMacでゲーム参入について語っていましたが、その布石が整ってきた感じがします。化け物のような高性能のAppleシリコンでWindowsの牙城ともいえるゲーム業界にAppleも本格参入していくのでしょうか?
まだまだ不明な点も多いですが、それにむけてまず1歩、すすめたと言えるかもしれません。